DIALOGUE+学概論 東京公演に参加しました。

今回も午前中に美術館(上野)で足を酷使していくスタイル。まぁこれはどうでもいい。

 

「概論」の名の通り(「概論」は大学の各学部・学科の基本的には1年次で分野の全体を紹介する授業の一般名称でもあります)ダイアローグ5年間の活動のショーケースとなっていると同時に、ただのベスト盤的披露の機会ではなく彼女たちの「現在地」を余すところなく表現してくれた、そんなツアーだったと思います。短くまとめるとヤバいツアーでした。以降いつも通りまとまりなく長くい感想。

  • まずは本ツアーの代名詞となった感もある「史上最大曲数」。2時間で23曲歌ってくれました。2021年の「ダイアローグワン」が約100分20曲で、そこそこ全くの無音区間や映像演出があったりしたので、ここの量がまずすごい。
  • そしてダンスと歌唱のレペルアップのすごさ。アスリート的なダンスのレベルアップがすごくて、それに伴って歌唱がどんどん安定してきているのでしょうか。あれだけ踊ってるのに歌唱で息切れが感じられないってどういうこと…?
    • 客は不完全な振りコピしてるだけでふらふらっすよw
    • 飯塚さん&緒方さんはなんとダンスソロあり!いやそれダンサーさん帯同のアーティストがやるやつですから…
    • 短期間で強度の高いライブをこなしているのが原因でしょうか、東京公演では余裕すら感じるパフォーマンスでした。ヤバい。
  • アスリート的な身体能力の向上や歌唱技術なんかのピークは平均的にはもうちょい先の年齢であるはずなので、これから黄金期と円熟期を迎えてくれると信じています。
    • 新アルバムのジャケ写、(これまでもそうでしたが)成熟した大人が歌唱できちんと魅了しますぜ!という意志を勝手に感じている。

  • ライブは数曲区切りごとに「ダイアローグ学概論そのn」とその概要が宣言され、テーマごとに数曲ずつ披露する構成。たしかにこれは概論だわ、と唸る演出でした。

    • ただ、自分の記憶力が本当にアレなので、区切りがどこで各概論の題名がなんだったか全然覚えていない(苦笑
      • 「〜かわいいと言う」があったかな…
  • 衣装は数式や記号が追加されたデザインに。円錐曲線と有機化合物の化学式らしきものは発見しましたが、それを探すのは時間がもったいなかったので(苦笑)気にしないように。
    • 公式様がいつかどこかで(fcでもいいよ)公開してくれるに違いない…(公式様にとどけ)
    • ライブ後のアップ画像で、運動方程式、E=mc^2、加速度の定義、熱効率の定義(あれカルノーサイクルだったっけ?)、オームの法則、を発見。背面は電子模型や量子力学のいくつかの公式が見切れてました。
    • 衣装のデザイン変更ライブ中に言及してなかったじゃん!w
  • セトリ。
    • 会場のTokyo Dom City Hall、流れてきたポストでダイアローグワンの「新曲やります、ガガピーガガ」の舞台だと気づき、今日のサプライズ枠これあるぞーと予想してたら的中。
    • あと、「ぼくたちのかくめい![再]」の会場でもあったらしく、「かいかいせんげん!」選ばれた理由ってこれ?!と思う、など。
    • あと、予想ちょっとするんですが(当たったはずれたを言いたいわけではないので事前にポストしてませんでしたが)、こんな感じ。
      • パシフィコでやらなかったナンバリングシングル2曲、恋せかとぼくおろ。
      • ぼくらは素敵だ。これは結構確信があって、前に総合Pがパシフィコでこの曲をやらなかった理由を言ってたんですね。確か、「好きだよ、好き」と「ぼくらは素敵だ」の両方をパシフィコでやってしまうとここのライブの意味が強くなりすぎる、みたいな内容だったはずです。
        • 振りがつくとは予想してませんでしたが、曲が始まってからは確かにこの曲だけ振りなしのままでもなぁ、と思いました。
          • ぼくかくオンラインのあの演出の感動は大事に取っておこう…
      • あとは直近2枚のシングルとcw。
        •  イージーハードはこれ単体でも名曲だけど、その後に方向がちょっと似てるユートピア学が来てツアータイトル元ネタになってしまったのでちょいと不憫な気もする。
          • タイアップの時期とライブの回数の都合なので制御できるものではないのはわかっていますけど。
      • それでもまぁ7曲しか埋まってないわけで、これ以上は考えてもどうしようもないなー、と諦め。
    • アンコール撃速なの流石に声出して笑ってしまったw
      • ライブTに着替えるべきなんてルールは無い!長時間アンコールコールするの正直ちょっとダルいんすよね(苦笑。早く出てきてくれるなら大歓迎!!
  • 会場演出
    • ビジョンなし。でもあの大きさの会場ならむしろ無い方がいいんじゃないのかな?というダンスの素晴らしさ。本人たちを見ているだけですでに目と脳みそがあと3セットくらい必要だよ!
  • 自分の楽しみ方
    • アリーナ後方中央だったのでフォーメーションは前後がやや分かりにくく、あと斜め前方は他のお客さんの頭で見えづらいこともあり、視界が抜けているところに来てくれたメンバーをしっかり見る方針でした。距離はそれなりに近く、肉眼でも単眼鏡でも煌めく8人を堪能できました…
  • MC。
    • 「5年前の自分に言いたいこと」の鷹村さん、頑張ってくれた自分を褒めたい、という趣旨の発言が秀逸でしたね。過去の自分に対して今の自分が対峙したと仮定する時、普通はこの先に起こることを教えてあげたい、という展開になるんですが(事実そんな展開でした)、それを受けて、何も未来がわかっていなかったけど努力を決断してくれた過去の自分を褒めたい、という話の膨らませかたはさすがでした。6歳児、頭切れますね。
    • 宮原さん「CUE!じゃないんだ?!」に過剰に歓喜してしまう古参。
    • コロナの自宅待機がちょっと触れられる。そうだよねぇ、彼女たちの活動であの時期は絶対忘れられないよねぇ。
    • 内山さんのエピソード(宮原さんから電話)は過去何回か語られてた気がします(ご新規さんもいるので何回喋ってくれても大丈夫です)。
      • これは限定された書かれた情報しか触れない一般ログっ子である私の妄想的部分が大きいと思うのですが、内山・宮原両氏の共通点は、「作品やユニット公式インタビューで声優を辞めそうな現実的なタイミングがあったと明言している」点だと思っています。
        • 多かれ少なかれ全員そういう場面や時期があってもおかしくないと思うのですが、それを作品公式で語るかどうか、と言うのは個人の性格が出るんじゃないかな、と思うんですよね。
      • 内山さんはCUE!の時の呼び出しを解雇と勘違いしたエピソード(

        https://twitter.com/DIALOGUE_staff/status/1804820443590742476

        )が強烈ですし、長期休業も経験されています。宮原さんは皆様ご存知の通り自身の大学進学と関係して廃業を考えていたことが公式に語られています。
      • こういった気質が業界を生き延びるのにネガティブでないと良いのですが、などあらぬ心配が膨らんでしまいます。
      • まぁ何が言いたかったのかというと、お互い助け合える関係がユニットメンバーで築けているのが素晴らしいよな…ということです。

DIALOGUE+の魅力って、メンバー8人の奇跡的な集結が源泉なんですよね。全員得手不得手があるけれども、不得手が水準を下回っていないし、下回らないような努力を惜しまない性格。お互い助け合うけれども肝心なところの距離感の取り方が絶妙。8人も集まっているのにどの二人でもなんとかなる=派閥ができていない、とか奇跡としか言いようが無いじゃん?オーディションでここまで見抜けるわけがないし。

 

全員誠実で賢いし、運営やPも誠実で賢いんだと思います。それでいてみんな才能があり、それを発揮するための労力を惜しまない。正しく適切な努力で芸能活動のレベルを上げていこう!というのは、特に田淵さんが総合Pになり、スタッフが増えてから顕著になったように見えます。一人のファンとしても正しく適切な努力で良いものを作ってくれる皆様にきちんとお返しをしたいんですよね。

 

「有名音楽プロデューサーの無理難題を克服する女性声優の歌声」というかなーり狭いストライクゾーンを持つ私にとっては、死ぬまでにこれ以上の座組が現れるのだろうか?ないかも!という気分で応援しております。5周年おめでとうございました。まずは6周年、そしてメンバー皆様の軌跡が向く方向へついていく所存です。

DIALOGUE+学概論 兵庫公演に参加しました。

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神戸の安彦良和展に行くか迷ったんですが(愛知では永野護を見に行った)、往復の交通時間が若干不安だったたのと雨の中の移動が面倒たったため、中之島で美術館を梯子してから現地入り。

 

  • 座席は4列目上手側。自分史上近さでタイ(DIALOGUE+1大阪。飯塚さんとめちゃ目が合った気がした日w)でした。オーケストラピットの関係で前後がちょっと広かった気がします(他の席を確認していないので本当に気のせいかもしれない)。
    • 開演前、隣の気さくなお兄さんが話しかけてくれまして、どうやら昨年のアニサマ→FC加入→フレンドファンファーレ埼玉から、という比較的ご新規さんでした。ありがたいですなー。CUE!とAiRBLUEはこうして歴史になっていくのだよ…
  • 毎回セトリを覚えれられない頭脳なので今回も新鮮な気持ちで参加できました。いや流石に途中でいくつか思い出したところはありましたが。
  • まぁでも2公演目以降は客がフライング気味に演出に反応してしまうこともあり、最初の公演に参加できて良かったです(2公演目以降から参加するとちょっと置いてかれた感を感じてしまう)
  • 覚えてない&口止め期間中なのであまりかける内容がありませんが、書けそうなところだけ。
  • 某メンバーの某曲の見せ場、名古屋から参加の私は思わず返事してしまいそうになりました(笑。
    • 直後上手側に来る演出でしたが、明らかに「わたしどうしちゃったんだろう…」という表情で申し訳ないが笑ってしまいました。ただ直後に切り替えてキレキレのパフォーマンスに戻っていたので、そのあたりさすがですよね。
  • 鷹村さん喉の調子が、ということで基本はリップシンクのようでしたが、一部それを逆手にとってマイクを完全に外して演技する部分もあり、これはこれで貴重!でした。
    • 彼女たちは俳優でそれも強みであるので、音楽ライブであっても意図した演技をしていて、観客である私はそれをミュージカルのように楽しんでいる、という自覚があります。
    • そういう状況でアクシデントを魅力に変える機会であったのは興味深いなーと見ていました。が、いつも通り舞台で起きていることを追いかけるのに目と脳が数組足りていませんので、取りこぼし多数。
    • 自分の記憶の中だけだと、ユニット全員イベントで健康トラブル起きていないの村上さんだけですよね?タフだなぁ…
  • 近くのかなり横からではフォーメーションは正直どうなっているかは分かりにくかったので、表情や手先までを含めた演技を重点的に見るようにしていました。
    • 青系のライトで真横から照らされてる表情が素敵でした。
  • 1階席後方までで2階は開けていなかったようでした。1400くらいでしょうかね?関西でもこれくらいの集客なのかー。
  • 9月のイベントが発表されましたが平日の対バン企画でこれは参加できそうにない。あと自分はDIALOGUE+だけに興味があるマンなので対バンやフェスはチケット申し込まず。ということで明日の東京が終わったら次は10月の仙台ですかね。
  • 明日の東京はチケット完売!だそうですよ。「敏腕音楽プロデューサーの無理難題に挑む女性声優音楽」が刺さる人間は、東京だと2000人以上集まるのですね…

東京公演終わったら楽曲について何か感想書けるかな?やっぱりすっぱり忘れて何も書けないかも(苦笑

DIALOGUE+学概論 愛知公演に参加しました。

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地元愛知公演、参加しました。昼に永野護展で2時間足を酷使した後なのが若干の不安。

telepiahall.com

 

衣装と舞台装置は終演後に公式が投稿しているのでそちらを。

17時ほぼ定刻開演で過去最多曲数でこの投稿時間、というところからお察しくださいな密度ですので、兵庫東京から参戦される方はご期待を。

 

  • 物販寄りたかったので会場にすぐ入場。グッズを受け取るがこれは…何… 
    • (バッグやスーツケースのタグだそうです)
  • 衣装は制服と白衣が半身ずつのモチーフとなったもの。一部メンバーの空気取り入れ効率が高そうで若干刺激が強うございました…
  • ツアーということでセトリは秘密に!ということでしたがいつもセトリ覚えられないので問題無し!(いや、覚えたいのは山々なんですが、目の前で起きていることを把握して自分の感情載せていくので精一杯なんですよ)
  • FCチケットで10列目。単眼鏡なしでも御尊顔をきちんと拝見できました。ありがたや。
  • 毎回同じ感想なので毎回同じことを書くしか無いんですが、目と耳と脳が足りない!「踊りすっげ」「表情すっげ」「歌すっげ」「演奏すっげぇ」で1曲終わるのが積み重なってあっという間に2時間だもんなー
  • 新ライブT半袖参戦しようと思ったけど開演時はやや肌寒かったので、急遽着て来た長袖シャツの上に羽織ることに。結果的にやや采配ミスでした。暑かった。
  • 全員フィットネスの仕上がりがすごかったですよね。アスリート的体力もすごいのでは。あのダンスで歌唱がブレなくなっているのは凄まじい。
    • 腹筋の鍛え方がすごいの図↓
    •  

  • 1曲某メンバー(本人の名誉のために伏せます)がある曲で歌詞ワンフレーズ飛ばしてしまったのが「ライブ!」って感じでエモかった。
    • ライブの終盤でオーバーヒート気味でいろいろふらついてくるの、みなさん好物じゃないですか? 
  • そしてある曲で唐突に、3階真横席最前列で立つことすら許されなかったPuzzle立川の音響のアレ加減を思い出してしまう(苦笑)。市民会館、古いホールですが音響は良くてボーカルがかなりクリアに聞こえてましたよね。

  • Roomや宮原さんの学業発表など聞いた後のこちらの思い込みなのかもしれませんが、メンバーが直面した問題を避けたり無かったことにしないで愚直にゆっくりでも対峙してきたからこそのキレのあるパフォーマンスだと思いました。
  • ライブT、かっこいいじゃーんくらいの気分で買って背面はろくに見ずに帰宅したんですが、脱いだ後に気づきました。これ日本地図でメンバーの出身地ですね。(BOXで紹介あったかもしれない)(#56はログギグのグッズ紹介、#57は画像のみでグッズ紹介だった(今見た))
  • もうこれは自分の中で固着しているので毎回書くことにになるんだけど、「演技の訓練を受けた俳優が敏腕音楽プロデューサーの無理難題に真っ向から対峙していく」のが自分に一番ブッ刺さる音楽なんですよね。女性声優の歌声には、ボーカル専業の歌手の歌声に含まれていない何かがあるように感じるのです。
  • ロックシーンのトップミュージシャンがプロデューサー、才能溢れてプロ意識に満ちていて努力家な(しかも美しい!)若手女性声優が8人も一人も欠けずに5年間も!という時点で自分にとっては今後の人生通しても最後かもしれない機会と思って追いかけてるんすよ。
  • 現場で見せてくれるパフォーマンスは毎回これが最高だろうと思うけど毎回次回で最高を超えてしまうのでよくわかんない気分になるんですが、今日もよくわかんない気分にさせてくれました(語彙力足りないので最大限の賛辞と思ってください)。
    • (なので、もうちょっと、お客さん、入って欲しかったなぁ…名古屋っちゅう土地がそういうところなんかもしれないんだけど…)

    • (DIALOGUE+1は公会堂で間引き、Zeppは椅子入れだったから、これくらいが想定なのかなぁ…)
    • (「敏腕プロデューサーの無理難題に真っ向から対峙する女性声優の歌」が刺さる人、どこにいるんですか…DIALOGUE+に出会ってください…)

なんかまとまってない気がするけどまぁいいや。セトリ含めた感想は東京終わってからですかねー。

  • ユートピア学/概論、DIALOGUE+学/概論、って読み方じゃ無いのかー、といっつも思ってる
    • ナレーションのお姉さん苦戦してましたね。

 

 

 

「あの日」からの32人の足跡を:DIALOGUE+ LIVE 2024 "LIFE is EASY?"に参加しました。

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DIALOGUE+ LIVE 2024 "LIFE is EASY?"に参加しました。

DIALOGUE+がついにパシフィコ横浜にたどり着いた。座席数5000を超える演劇・音楽用ホールは、日本国内に数えるしか無い(アリーナやドーム球場は主目的が異なる)。

会場が決定した時点ですでに、東京国際フォーラム(こちらも座席数5000を超える数少ないホールである)の空のホールに向かって、舞台から泣きながらに決意を叫んだあの映像を思い浮かべてしまう。

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「DIALOGUE+が」と書き、「彼女たちが」と書かなかったのはもちろん、「あの日」があるから。2022年11月19日。

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彼女たちを含む32人が紡いできた物語が、一旦区切りをつけたあの日。「また、明日」という言葉を残して。

 

今回のDIALOGUE+のライブは、32人の物語が「また、明日」を地道に積み重ねながら、確実に今日につながっていることを証明したものだったように思う。AiRBLUEの16人とその演者は一旦袂を分ち、Flower/Birdの8人は引き続きDIALOGUE+として、Wind, Moonはそれぞれの個性を活かした活躍の場を広げている。CUE!というコンテンツの集大成となった場所で、演者として舞台に立った彼女たちが、彼女たち自身のユニットでこの大きな舞台に戻って来れたことには賛辞を送るしか無い。AiRBLUEもVogelのプロジェクトが終わった後、どんな活動をしているのだろうか…という想像は尽きない。

 

という前置きはこの程度として、セットリストはこちら。

さすがにメモリアル的なライブだからナンバリングシングル全部やるでしょ?と思ったらまさかのやりませんでしたー!

あと、Longitude/LatitudeツアーではMCやバラエティっぽいコーナーもあったのでそっちの可能性もちょっとだけよぎりましたが、やっぱりMCほぼ無し、ライブならではの繋ぎや編曲で音楽体験の密度が過去一番濃厚になってました。さすが天才田淵P。

これまでのライブでそれなりにあった完全無音の時間を極力無くしていたのがすごかった。バンドのソロ(特にドラム)がかなり好きな自分としては、鈴木さんの活躍が大量に見れて良かったです!

そしてセトリと演出。オープニングのジングルがダイアローグワンツアーなのは古参を釣りにかかってましたね。最初のブロックは1stアルバムから多めの選曲。傘のマークで「マジ?」と思い、I my me mindの歌詞テロップで「走れ!君と曖昧な光の中で」のセルフオマージュとくるあたり、今回のライブはやっぱり「僕たちの現在地2024」という位置付けだったんでしょう。

 

個別の曲の演出については記憶が混沌としているので思い出せないのですが(あの鶴野有紗さんもこう言っている)、

 

中盤の山場はビデオ映像からの「かすかでたしか」「好きだよ、好き」でしょう。ここまではダンスフォーメーションでも魅せてきた彼女たちですが、ここでは一転歌唱力で押してきます。「好きだよ、好き」は(前述の通り)(東京国際フォーラムとは会場が違うものの)この規模の会場へと辿り着いた彼女たちが、結成当初から掲げてきた目標を一つ通過したことを高らかに宣言した瞬間でした。ライブのメッセージとしてはここがメインだと受け取っています。

 

終盤はデビューシングルとそのカップリング、そして最高傑作と最大ヒットの4曲でDIALOGUE+というユニットの現時点での最高到達点を見せつけてくれました(毎回インビテーションの"It's my CUE!"でちょっとしんみりしてしまう。あの曲調なのに)。

MCは最後の「おもいでしりとり」の直前、村上さんのみ。彼女は本当に聡明なのに加えて、飾らず等身大の自分の気持ちをまっすぐに伝えられるのが素晴らしい。(彼女自身は謙遜してましたが、いやあなた地上波アニメの主演経験者ですやん…と思ったのが正直なところ)

 

「私たちに出会ってくれてありがとう」

芸事を生業とするからには一般的な感覚の言葉なのかもしれないけど、CUE!でも同様のセリフが重要なキーとなっていた(はず。あえて調べない)。僕自身もこのユニットの活動初期に出会えたことを感謝している。

 

新曲「イージー?ハード?しかして進めっ!」はアンコールに。ここまで完璧なステージングをしていたのにも関わらず、内山さんがなんだか雑でゆるゆるな雰囲気にしてしまったのはご愛嬌(あれも計算だったらすばらしい!)。かくして21曲を120分でやり切る「DIALOGUE+の現在地」は過去最高と言って良い完成度と熱狂で幕を閉じました。2021年のダイアローグワンツアーは18曲100分、そこそこな長さの無音区間があったので、そこからメンバー、バンド、演出含めた改善がすごいですね。

 

細かいところ。

  • 衣装は前半全員白でご新規さんにはちょっと辛いかなーと思いましたが、これは全員のダンスパフォーマンスを一体に調和したものとして見せる意図があったのかと想像してます。
  • 横長巨大ディスプレイと上下するDIALOGUEロゴの組み合わせが良かった。ソロのメンバーカラーを切り替えるのとかはシンプルですが効果的ですよね。あと、席がかなり後方だったので、表情が細かく見えるのはありがたかったです。
  • これに関連して、拳を築き上げた腕を8分割でライブで合わせるのってすごく無いっすか?
    • 古参は「ぼくたちのかくめい!オンライン」を思い出したはず
  • 書いたかもしれないが、ライブならではのオリジナルのつなぎや特殊イントロ・アウトロが素晴らしかった。円盤化早くお願いします。
    • アンコールのMCで誰かが「しばらく見れないからね〜」と言っていて、あ、円盤化前提発言しちゃうんだwと思った

そして終演後、鶴野さんが彼女にしか書けないブログを投稿してくれました。

ameblo.jp

やはり、ここは「32人」の通過点のようだ。

「DIALOGUE+ SUMMER LIVE ~Welcome to D+~」に参加しました。

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「DIALOGUE+ SUMMER LIVE ~Welcome to D+~」に昼夜参加しました。

 

  • 60分12曲x2公演。いつも思うけど彼女たちのライブは密度が高くて実時間以上の満足感があって良い。
  • コンセプトからしてシングル曲で楽曲がヘンテコ(褒め言葉)な順に選んでいくだろうなぁとは思っていた。非シングルでインビテーション、D+has comeは予想の範囲内だったけどMahorobaとMUEは完全に予想外。  
  • そして編曲家問題があったあの曲がこのタイミングで復活。はじかくをあの形で救済したのでいつかやるだろうとは思っていたけど今日だったかー。 
    • 編曲だったからなんとかリカバーできたけど作曲だったら絶望的だったろうなぁ。
    • ファンクっぽいアレンジになっていて楽曲自体は自分好みだけど、ゲームを題材にした作品のタイアップっぽさは減ってしまったのがざんねん。まぁ、問題起こす人物が全面的に責任あるわけですが。
  • 特に印象に残ったその1:ぼくおろのライティング。メンバーと機材の影が背景に映り込むのが洒落てた。PVと同じ系統の演出ですね。
  • 特に印象に残ったその2:かすかでたしかの各メンバーの歌唱力。緒方さんの高音が完璧に生きる曲で納得のパフォーマンス。あと宮原さんはソロの情緒がすごい。(「桜が踊って…」のパートで鳥肌立った)
  • 特に印象に残ったところ3:嬉しい時の飛び跳ね方がマンガで見るそれだった鷹村彩花さん
  • 60分と短い中にジャンケン大会でバラエティ風味もつけるなどよく練られた構成。2回で内容が偶然で変わる演出を入れたのはさすがですね。
  • そして告知後新年ライブの題名は2ndシングルオマージュ。「ぼくたちの現在地」シリーズは同時リリースの3rd(あやふわ)のラインだったので、新章という扱いなのかな?
  • AiRBLUEマネージャーだったのでパシフィコ横浜大ホールの舞台上では彼女たちの面影も探してしまいそう。まずは予定確保とチケット当てることですね…
  • やっぱり自分はアイドルではなくて「役者の訓練を受けた歌手が一流作曲家のテクニカルな曲を歌いこなす」のが好きなんだなぁ。再確認。この観点で今のところ彼女たちが唯一無二なので、しばらくログっ子継続となりそうです。

「君たちはどう生きるか」を見てきました(ネタバレ含むレビュー)

君たちはどう生きるか」を見てきました。当然見直しなし、他のレビューも最低限のみ参照したレビューです。物語の構成上順序の記憶が曖昧です。ネタバレを大量に含みます。

 

www.ghibli.jp

 

宮崎駿スタジオジブリに対する著者の状況

  • スタジオジブリの劇場公開長編は半分以上は見ているはず
  • 最近の数作はテレビでも見ていない

総合的な評価

「慌てて見に行く価値はあった」と思います。

劇場アニメーション映画ですので、まずは何よりも映像体験を評価すると、これは圧巻。シナリオも(表面的)には家族モノの範疇で、その上で各登場人物の心境や葛藤の克服をこのように映像化するんだ!という驚きに溢れていました。

が、スタジオジブリという看板に何を求めるのか?本編外にあるメタファーや参照などをどの程度許容するのか?で評価が分かれると思います。以下各論。

メインストーリー

事前に「ストーリーがわからなかった」という評判をチラホラ見ていたので心配していましたが、大枠はそこまで難しいものではありませんでした。どのレベル・どの箇所で「わからなく」なってしまったのかが個人で大きく別れそうです。

表面的なストーリーの骨子は「母を亡くし、母の妹が後妻となった少年が、新しい家族を受け入れるまでの葛藤」で説明しきって良いと思います。

序盤、主人公が母を火事で亡くす場面、そこから後妻と同居し田舎の小学校に転校するシーンまでで、かなりわかりやすく「新しい環境への適応の難しさ」が描かれていました。新しい母親(登場時に予想できた通り、亡くなった母の姉妹。昭和初期までは若くして妻が亡くなった時、その姉妹と再婚するのは珍しくなかった、とどこかで読んだ記憶があります)や父親がかなり無神経な対応(対面してすぐに妊娠している腹を触らせる、自動車で小学校まで送って成金を見せつける)をするのですが、悪意ではなさそうなところが厄介です。戦争特需の成金の息子、という身分は利発なお子さんなら居心地悪いでしょうし。わかりやすく、そりゃーうまくいかないよ、の連発です。まぁ、小学校で一発で軋轢を生むのは、自宅に引きこもらせる作劇的な理由もあったように思います。

青鷺の、母の死体を見ていないのでは?というのは、母が亡くなったことを受け入れきれていない真人の心情を外から語らせたのでしょう。

そして青鷺の導きで奇妙な塔の内部での冒険が始まるのですが、ここの中盤以降しばらくの場面転換のテンポや説明不足の感じが自分にはちょっと合わず。画面作りは都度都度ハイカロリーですが、物語の動かし方とあっていたかというとそうは感じませんでした。ちょっと眠くなってしまった。あ、婆さんと火を使う船頭の服が一緒だったのはすぐに気づきたかったですね。

ヒミは火を使っているので火の巫女=ヒミコ、ということでしょうか。火事で亡くなった母親な感じがしますね。産屋に入ってナツコと真人は一旦決裂するわけですが、この辺は後妻と連れ子の確執を描いたものとして結構単純な表現だったと思います。そうするとナツコも現状の生活が不安であり、そういった人々が青鷺の唆しによりあの不思議な塔に誘い込まれたことになります。

ヒミはどうなんだい?と思うのですが、描写的には現実が不安というよりは、現実離れした空想に長けていたので塔に誘い込まれたのでしょうか。

ラスボス・大叔父は不安定な積み木を組んでいて、敵かと思っていた鳥の帝国はどうやら共存共栄の関係らしい。大叔父はこの鳥との奇妙な世界のバランスを保つ後継を探していて親族(血が繋がっている方)である真人に白羽の矢を立てた、という流れ。あ、血縁者は全員誘い込まれたのかな?でも青鷺は、やっと選ばれた人間が…のような発言してたし。多分後継者の本命はヒミだったように思えるんですが、なんらかの理由(本人が嫌がった?女性だから?若くして火事で亡くなってしまったから??)で後継では無いようです。

でも大叔父様、どうやらそこまで作り上げた塔に執着があるわけではなく、断られてもしょうがないな、という描写に見えます。最後には真人が新しい家族と仲間を作るんだ!と高らかに宣言し、共存共栄していたはずの鳥の王が積み木をぶった斬って塔が崩壊。みんな元通りになってめでたしめでたし、という塩梅です。真人が新しい生活を受け入れるために、タイムトラベル的に母親の若い(幼い)頃と出会うことが必要だったんですよね(でも実際にはそんなこと無いですよね)という表現。

うん。表ストーリーはそんなに難しくはない、ところまで画面だけからちゃんと読み取れるぞ。

作画とモチーフ

上記ちょっと言及していますが、画面とその動かし方はやはり圧巻でした。アニメーション映画である以上、映像体験は評価と切り離すわけにはいかず、この点では日本アニメの歴史上のある種の到達点を見せてもらったのは間違いないと思います。

モチーフとしては過去作品(昭和初期の田舎、圧倒的存在感の老婆たち、この世と異世界の接続、崩壊する城、荒ぶる海…)の引用をふんだんに含んでおり旧作ファンがより楽しめる作りです。父親の工場が飛行機関連なのも露骨すぎて笑えました。

というより、この作品に出てくるイメージのうち脚本に合う素材を採用してきたのが過去作品だった、のかもしれません。生物の動きの描画もさすがです。鳥は写実的とデフォルメの滑らかな転換が作画上の見せ場だったと思います。

裏ストーリー

で、浮くのが「大叔父と墜落してきたアレはなんだったのか?」です。物語を駆動するための説明不要な仕掛け、と思っても良いのですがそれにしても気になる。

特に気になる点として、作中、かなり違和感のあるセリフとして「13個」という具体的な数値があります。ここで具体的に積み木の個数に言及する必要ってほとんど無いんですよね。

ということで、鑑賞後色々考えてたんですが、どうやら宮崎監督のスタジオジブリでの監督作品数ではなかろうか、という仮説に辿り着きました。

とすると、大叔父=宮崎駿、奇妙な塔はスタジオジブリで、この映画のもう一本の線(裏ストリー)は宮崎駿監督が後継者探しをする(そして失敗した)」という解釈ができそうです。

突如才能が天から降ってきて、それを生かすために多大な犠牲を払って塔=スタジオを設立。世間から消えたようだとか頭がおかしくなったとか言われつつも、鳥たち=スタジオジブリのスタッフと共存共栄で13個の作品を作ってきたが後継者がいない。血縁に白羽(鳥だけにw)の矢を立てたもののどうやらそれも芳しく無い。そして最終的に鳥のボス=スタッフのトップ(=プロデューサー?)が癇癪を起こして塔は崩壊し、鳥たちは塔の外でただの鳥に戻ってしまう…。

君たちはどう生きるか」が、「スタジオジブリ宮崎駿を失ってからどうするの?」という意味になってしまいます。本作は社員向け研修ビデオ作品だった…??

(なんとなくうまく収まったように思える解釈ですが、ここまで露骨なことやるかなぁ?よくわかんないですねー、とお茶を濁しておきます。一個人の解釈です。)

音楽と演技

音楽については正直あまり気を配れていませんでした。画面と物語の解釈に忙しかったので。ただ、繰り返しに聞こえる単調な演出と感じてしまい、音楽の効力はうまく感じられませんでした。

そして過去のジブリ作品でも、個人的に非常に不満に思っている「声優として素人の演技」の悪いところが全面に出てしまいました。真人、ヒミの演技は、絶賛できる画面の凄さや、解釈しがいのある物語の深さを全部吹き飛ばして有り余るほどの棒。これは断言してしまおう。表のストーリー上では後半、亡き母親と新しい母親であるナツコに対するわだかまりを解消していくカタルシスのある真人とヒミのやりとりに感情の機微が乗っていなかったのには苦笑してしまいました。どっちか一人なら味になるけど、両方ともだと味にはならんですよ…

(作画に関わったスタッフは、自分たちが心血込めた映像に載る演技がこれで満足していたのだろうか…)

紅の豚」あたりから、アニメーション声優専業の役者の起用が減ってきたスタジオジブリですが、起用した役者が声優としても技量が十分、役にもあっているのであれば問題は無いです。森山周一郎さんは最高でしたよね。スポンサーや一般へのプロモーションのために有名な(声優専業では無い)俳優を起用しているんだな、商売難しいな、と解釈してきましたが…(今でも「ハウルの動く城」のソフィーは若い女性声優が老婆役を演じる、または複数の俳優を起用するべきだった、と思っています。木村拓哉氏の演技がかなり良かっただけに残念)。

監督がなんらかの理由で専業声優を好ましく思っておらず起用もしない、というのは個人の自由ではありますが、いくらなんでもその道のプロに対する敬意が欠けてはいないだろうか?と思い続けていたのが最後(多分)の作品でもそうでした。

 

色々と書きましたが、世界のアニメーション界で一時代を築いた監督の(多分)最後であろう作品を見れたのは幸運なのだと思います。ちょっとずつ、いろいろなものが過去になっていきますね。自分も歳を取ったものだ。

 

追記:自分が連想したもの

「DIALOGUE+2コンプリート!」に参加しました。

「DIALOGUE+2コンプリート!」に現地参加しました。https://dialogue-music.jp/live/20230617_complete-box/

 

配信はまだ観れてない状態で書いてます。

  • 後方アルファベット列だったけど首振らずに舞台全部を見れて良かった(と思うことにする。チケット手に入っただけラッキーだし)。あと視線の先が自然とドラムだったのもよし。
  • おおそうきたかーというカジュアルな衣装。
  • アルバムライブという事でアルバムの曲順に。あれだけ曲順にもこだわりがあって、そのアルバムを披露するライブだからこういう判断は当然といえば当然だし、予想の範囲内ではあった。
  • 夜にBOXがあるせいかMCはほぼ無し。というかDIALOGUE+のこういったコンセプトライブ(「ぼくたちの現在地」とか)はMC無いですね。いつも音楽の密度が高くて好みです。
  • 印象に残った演出のみメモ。
  • めっちゃオンリーユー 漫画風の映像で歌詞がセリフに。 何とやかんコンテ!
  • やばきゅんシューベルト 舞台上カメラ。メンバーがスマホ自撮りを含めてこの後も何回かあった。「ぼくたちのかくめいオンライン」でメンバーが客席側に降りる演出があったけど、そのセルフオマージュとして「客を舞台上に上げた視点を提供した」という解釈は考えすぎか。
  • interlude 舞台退場までカメラがついて行った後、楽屋内のコント風の映像。やかん頭タオルが個人的ツボw
  • MAHOROBA-Deli 舞台袖からスタート
  • うしみつ コールアンドレスポンスあり 視線の先にさっぴがいることが多くて、関節のくるくる回り方が楽しげでよかった。
  • インタビュー 全員マジ方面に答える中で若干浮く「う」w ゆーな質問項目担当だそうです。
  • わざとらしい台本w「え〜配信切れてないって〜(棒」
  • にゃんぼりー ジャンボリーミッキーを思い出すのは僕だけでしょうか。ここで配信終了。
  • 好きだよ好き ここからはアンコール扱いですかね。山野ホールでこれを聴くと「ぼくたちのかくめいオンライン」を思い出す。
  • はじめてのかくめい2023 そして編曲が変わったはじかく。そうか今日は2ndアルバムのライブなので、1stの曲が入るのは変だし、やっぱり会場リスペクトですよね。
  • 大冒険 やかんセリフ調の「置いてくぜー」は草。まゆゆんとねーねが転んでたっぽいけど大丈夫?

ということで多分セットリストはアルバムのままだろうと想像してその通りだったので、その部分でのストレス無く音楽に集中できたライブでした。